オンライン特別活動「戦争のない未来をどうつくる?」
- 全国
2024.10.29
ノーベル平和賞記念?! 広島からも先生が参加
10月12日(土)に今年度4回目となるオンライン特別活動「インスパイア・ハイ」が開催されました。今回のテーマはずばり、
広島の平和活動家と考える「戦争のない未来をどうつくる?」
です。
奇しくも、前日の10月11日に日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)へのノーベル平和賞の授与が発表されたばかり。この上ないタイミングでの開催となりました。ウクライナ情勢そして中東情勢の緊迫感の中、戦争が改めて身近に感じられるようになる中での今回のテーマです。

途中アンケートやチャットでの考えの共有をしながら進行
今回は広島で被爆者の体験を語り継ぐをしているアメリカ出身のメアリーさんのお話とNHK学園で中国・四国地方の責任者を務める三宅啓介先生のによる広島国泰寺協力校(NHK学園の広島市内のスクーリング会場)における平和教育についてのお話を聞きました。広島国泰寺協力校では毎年秋のフィールドワークの際に、戦争に関わる場所を訪れ、戦争について考える機会を持つようにしています。
メアリーさんはPeace Culture Villageという団体で活動しています。この「peace culture(平和文化)」ということばは「平和」とは異なるのでしょうか。
メアリーさんは、「平和は遠く感じるけど、平和文化は日常にある」と言います。平和文化で大切なのは次の3つ。
1.すべてのものが幸福になるようみんなが働きかけていること
2.協調しあって多様性を大事にすること
3.非暴力的であること
1日の終わりに「自分の幸せばかり考えて、他者の幸せを犠牲にしなかったか」を考えて、そうでないと言えるならば、あなたの今日は平和文化に貢献したと言えるのです。日々の行動を変えることが平和をつくる文化につながります。
メアリーさんがこうした考えに至ったのは、広島の被爆者の方のこんなことばがきっかけでした。
「悲しみや怒りの感情を抱いていないわけではない。しかし、その気持ちを置いて自分じぶんを平和にしなければ絶対に世の中を平和にできない。」
メアリーさんから最後に生徒に向けられたメッセージは2つ。「対話し、他者の意見を理解する姿勢を持つこと」そして「好きなことで社会に貢献すること」です。
今回のインスパイア・ハイは普段はなかなか話す機会のない内容をじっくり考え、思いを分かち合う貴重な場になりました。
NHK学園広島国泰寺協力校のフィールドワーク。今年は世界平和記念聖堂を訪問しました。下記ボタンからご覧ください。