【N学生インタビュー】数理科学コンクール 銀欅賞2年連続受賞!
- 全国
2022.08.29
千葉大学先進科学センター主催 数理科学コンクールで2年連続受賞!

名古屋大谷協力校 木並俊介さん
名古屋大谷協力校3年次生 木並俊介さんが千葉大学先進科学センター主催の数理科学コンクールに参加し、第23回・第24回 2年連続で銀欅賞を受賞しました。銀欅賞は金欅賞に次ぐ賞で、多くの課題に取り組み、複数の科学的に優秀な解答を提出した人に贈られる賞です。コンクールの事、日常の学習の事などお話しを伺いました。
数理科学コンクールとは・・・
千葉大学先進科学センターが主催している数理科学コンクールは、日本のみならず、世界の科学技術の先端を担う独創性のある個性的な若者を発掘、育成することを目的として、物理・数学・情報に興味のある高校生・高専生及び中学生を対象に毎年開催されているコンクールです。課題は4つ出題され、いくつの課題に解答してもよいことになっています。
*コンクールの4つの特色
1,自由にゆったり考える 試験時間は2日、自宅で時間を自由に使い、解答を導く。どのような資料を参考にしてもかまわない。
2,たのしい物理・数学の発見 物理や数学のカリキュラムにとらわれず、物理や数学の本質に根ざした、考えて楽しい問題を提供する
3,多彩な才能の評価 様々な参加者の優秀な能力やユニークな発想を多面的に評価するため、問題の解答数だけではなく、素晴らしい発想をだしたものを表彰する
4,人材の育成 コンクールの参加者の物理や数学の能力をさらに高めるため、コンクールの講評会を行う
*どのように行われるのか・・・
参加者の自宅へ課題と実験機材が送られ、その与えられた機材を使用し「自ら実験して現象を考察」、解答を2日間で導き出す。自宅にあるどのような資料を参考にしても構わないことになっています。
千葉大学先進科学センター主催 数理科学コンクール → https://www.cfs.chiba-u.ac.jp/events/math/index.html
木並さんに聞きました
――2年連続で銀欅賞の受賞、おめでとうございます。
木並さん:ありがとうございます。このコンクールで2度も賞をいただき、本当にうれしいです。自分自身特別なことはしていませんが、強いて言うのであれば、理系分野に興味を持っていたということが結果につながったのだと思います。
――このコンクールをどのように知ったのですか。
木並さん:進路を考えはじめ、いろいろな大学のホームページを見ていた時に千葉大学のこのコンクールのページを目にし、おもしろそうだなと思い、参加することにしました。
――4つある課題はどれもユニークな問題ですが、どのように取り組みましたか。
木並さん:簡単な問題ではないのですが、普段私たちが学校で解いている問題とは違い、とてもユニークで面白いものです。全部に解答しなくても良いのですが、一応すべての課題について解答しました。そのうちの1つか2つをより掘り下げて結果をまとめました。
自宅に届いた実験機材にはタコ糸、竹の棒、スポンジ、植物の種、紙、クリップ、楽譜・・・などがあり、それぞれの課題を考える上でヒントになるものだと思い、それらを使用しながら自分で実験方法を考えました。
例えば、第24回の課題は「歌手の浜崎あゆみさんがボイストレーナーから、口の前にあるろうそくの炎を揺らさずに歌えといわれ、練習するように指示された。そのようなことは可能なのか、どのようにすれば実現できるのか、発声においてどのような意味、効果があるのか、科学的に論証してください」というのがありました。実際にろうそくを使い、いろいろな音(五十音)を音量や環境を変えたり、考えられる様々な発声を自分で試し、自分なりの解答を提出しました。
普段の勉強とは違い、解答を導き出す過程でのひらめきや発想から、根拠のある答えを導き出せた時、とても達成感を感じました。
――日常の学習で心がけていることはありますか。
木並さん:今は大学進学に向けての勉強をしているので、解答を導き出すまでに時間をかけ過ぎず、早く正解に行き着くことができるような勉強をしています。日々の勉強には自分も苦労していますが、あまり好きではない勉強にも興味をもてそうな分野をみつけるようにしています。
例えば日常生活のなかで、テレビでニュースを観ていて、気になった言葉、疑問に思った事柄は、調べてみるとそこから自分の興味のあることに繋がっていったり、興味が湧いてきたりすることもあるなぁと感じています。
最初の印象で「わからない」ことが出てくるとそれを苦痛に感じてしまいがちだけれど、「わからない」ことの答えを自分で導き出せた時、どこか新鮮な気持ちになります。
自分のわからないことは自分自身が一番わかっているので、自問自答しながら、無駄な勉強はないと思い、何かしらに興味をもつようにしています。
「興味」をもつこと、それに自分自身が気づくことで世界はどんどん広がっていくということを木並さんのお話しを伺って感じました。