インタビューとは自分の思いをぶつけること!~広島国泰寺高校講演会~
- 中国・四国
2022.06.24
NHK広島放送局の秦記者、インタビューの真髄を語る
インタビューについて語りかけるNHK広島放送局の秦記者
取材ニュースを見ながら生徒も興味津々!
終了後生徒から謝辞が寄せられました
暑い日差しが降り注ぐ6月3日(金)、広島国泰寺高等学校で、NHK広島放送局放送部記者でニュースデスクの秦 康恵(はた・やすえ)さんの講演会が行われました。国泰寺高校2年生の生徒194人が、講師と対面、もしくはオンラインで各教室から参加しました。
広島国泰寺高等学校はNHK学園高等学校の協力校です。そのご縁で今回の講演会を開催することになりました。
講演のテーマは「インタビューのコツ」。広島出身の秦記者は、長年広島県内を中心に取材活動を続けてきました。その豊富な取材経験を織り交ぜながら、インタビューの心構え、インタビューのコツについて、分かりやすくお話くださいました。インタビューをする際には、その人を好きになること、知りたい思いをぶつけること、その人の思いを引き出し言語化することが大事。
「インタビューは戦いです!」と秦さんは言います。聞くべきことを聞くために、材料を集めておくこと。例えば、政治関連のインタビューでは、議事録を読み込んで、どんな立場の人がどんな発言をしているのかを理解しておくようにするといいます。また、専門家に聞いたり、賛成・反対双方にインタビューしたりすることも大事といいます。
秦記者は、生徒に伝えたいメッセージとして2つのことを強調しました。1つは「好奇心や疑問を持ってものごとを見よう」。現状を当たり前に受け止めるなということです。2つめは「社会をよりよくすることを決してあきらめるな」。環境問題に取り組むグレタ・トゥーンべリさんを例に挙げながら、社会に起きている問題に関心を持とうと呼びかけました。
講演終了後には、生徒から直接に、またオンラインを通じてたくさんの質問が寄せられました。「インタビューを編集するときに気をつけていることは何ですか?」との質問には「インタビューは全部書き起こして読み込み、その人が一番言いたかったことは何だったんだろうと考えて、インタビューを組み立てていきます」との答え。「一般の人に批判的な質問をするときに注意することは何ですか?」との質問には「あらかじめ『答えたくなかったら答えなくていいです』『失礼なことを聞いたらごめんなさい』と言います」と答えました。
質疑応答後、生徒から謝辞があり、「インタビューのコツというと、言葉遣いに気をつけるとか、礼儀正しく、とか、マナー中心のお話かと思っていたのですが、自分の思いをぶつけることが大事というお話がとても印象に残りました。自分も真剣に思いをぶつけて対等に話すことが重要だと感じました」という感想をもらいました。秦記者も「私の思いがまっすぐに伝わってとても嬉しかったです」と生徒に答えました。
未来を担う世代ための学びの機会を、これからもNHKと協力しながら設けていきたいと思います。