「チコちゃんに叱られる」製作者講演会 開催しました
- 全国
2021.11.20
N学特別講座「『チコちゃんに叱られる』の作り方」
10月22日にNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」のチーフ・プロデューサー水高満さんをお招きして、N学特別講座を開催しました。水高さんは、「チコちゃんに叱られる」のほかにも「爆問学問」「日本人のおなまえ」「光秀のスマホ」など新しい視点、これまでにない番組を手掛けてきた敏腕プロデューサーです。
5歳の女の子に「ボーっと生きてるんじゃねえよ」と大人が叱られる、という基本的な形が決めたのち、「チコちゃん」が生きているキャラクターとして自分たちが実感できるまで、詳細な設定を制作スタッフ自身が納得するまで話し合ったこと、なぜ5歳なのか、「ボーっと生きてんじゃねえよ」というセリフも人を貶めたり、悪口を言うためには決して使わない、という約束にしていること、などさまざまな制作秘話をお話いただきました。
さまざまな番組の製作者としての仕事術のお話も、生徒たちは熱心に聞いていました。教えていただいた<チコちゃん制作スタッフの4か条>は、
①自分のやりたいことが大事。でも受け手の気持ちになる。
②「やれない」理由より、「やれる」方法を考える
③否定から入らない。でも試しに否定してみる。
④しっかり想定する。でも想定に捉われない。
というものだそうで、これは勉強でも、スポーツでも、人間関係でも、何にでも当てはまる内容ですよね!
そして、最後に「チコちゃんに叱られる」や「爆問学問」で出会った学者や一般の方など、自分の興味ある分野に熱中している人を例に挙げて、「魅力的な人とは」ということを話してくださいました。学ぶことは誰かに評価されるためにやるのでも、100点を取るためにやるのでもなく、自分をアップデートするためにやる。そうやって自分を更新し続けている人はいつも新鮮で魅力的だから、ぜひ、皆さんも好きなことに熱中してみてください、という生徒たちへのエールをいただきました。
終了後の質問タイムには、
「仕事を始めた当初と今とで、仕事に対する考え方で変化したことは何ですか。」
「たくさんの人にインタビューすることがあると思うのですが、その時に気を付けていることはありますか。」
「『チコちゃん』で、おもしろいと思って取材したらつまらなかった、ということはないのでしょうか。その時はどうしますか。」
「ディレクターに向いている人はどういう人ですか。」
など、時間ギリギリまで質問が出ていました。いい質問が多く、本当に熱心に、興味を持って聞いていたことが伝わりました。
これからも、生徒たちが新しい世界を知ったり、将来こんなことがしたい、といった未来を考えるきっかけになるようなNHK学園ならではの特別講座を開催していきます。