2年後のカーネギーホールでのソロリサイタルをめざして 在校生・三好那奈さん

  • さまざまな生き方・学び方

2023.12.30

三好那奈さんは、NHK学園スタンダードコース1年次生。ピアニストとして、東京の実家とニューヨークを主に、世界中で活動しています。東京でのソロリサイタルを直前に控えた三好さんにお話を聞きました。

――3歳からピアノを始めたとうかがいました。いわゆる習い事として始めたのですか。
三好さん:はい。普通の習い事として始めました。

――いつからピアニストになりたいと思うようになったのですか。
三好さん:ピアノを始めてすぐに音楽が大好きだと感じて、音楽に関わる仕事をしたいと思うようになりました。
でも、改めて思いが強くなったのは9歳のときです。老人ホームで行ったコンサートで、演奏終了後に立ち上がって私のところに来て、「ありがとう」と声をかけてくれたお客様がいました。周囲のスタッフの方たちが「奇跡だ!」とどよめいたのですが、それは、その方が普段はベッドに寝た切りで話もせず、ほとんど食事もしないで過ごしている入居者の方だったからでした。その経験から、「音楽には心を開く力、癒す力がある」と実感して、ピアニストになりたいという気持ちが一層強くなった出来事です。

 

――今は主に東京の実家とニューヨークを行き来しているとのことですが、そのように活動の場が広がったのはいつ頃からですか。
三好さん:小学6年生のころからニューヨークと行き来するようになりました。コロナで中断しましたが、昨年から再度行くことが増えました。

――やはり世界中を活動の場としている中での学びやすさでNHK学園を選んだのでしょうか。
三好さん:日本の一般の高校ではなかなか学校を休めないですし、ニューヨークで現地の高校に入っても忙しくてピアノとの両立は難しかったと思います。他の学校も調べましたが、自分の活動とうまくできるのはNHK学園だったので、迷わなかったですね。
海外に行く機会が多い音楽活動の中でも、いつでもオンラインで勉強が進められるのはもちろん、日本にいるときも1日6時間は練習をしています。練習のできない時間に勉強が進められるので、自分の生活にとても合っています。

――1日6時間練習しているのですね!どのようなスケジュールで勉強を進めているのですか。
三好さん:午前中に2時間、お昼の休憩をはさんで午後に4時間ぐらい練習します。朝や夜の練習ができない時間に勉強を進めています。学業もピアノもしっかりとできるNHK学園には本当に感謝です。NHK学園の勉強では自己管理は必須なので、今年を振り返り、その点でもとても良い効果があったと思っています。

 

――今回のリサイタルについて教えてください。
三好さん:はい。現在、ニューヨークのAlexander and Buono財団が私のキャリアを支援してくれています。現在、Road to Carnegie Hallプロジェクトと銘打って、2年後のカーネギーホールでのソロリサイタルをめざして活動しています。2023年11月にニューヨークで行ったソロリサイタルも、今回の東京でのソロリサイタルもその道のりの一環です。今回はニューヨークでのリサイタルとほぼ同じプログラムを東京のみなさんにもお聴きいただく予定です。

――リサイタルへの抱負は?
三好さん:ニューヨークではレッスンはもちろん、先生方からオペラなど最高級の芸術に触れる機会もたくさんいただきました。ニューヨークで学んできた多くのことを活かして、お客さんの心に響く演奏で、みなさんの新しい1年のいいスタートを応援したいと思っています。

――めざすのはどのようなピアニストですか。
三好さん:国際的に活躍するピアニストとして有名なオーケストラや指揮者と共演したいです。でも、AIでもできるような演奏ではなく、私だけの唯一無二の音楽を奏でるピアニストになりたいです。

 

三好さん、ありがとうございました。
12月下旬に東京本校で行われた集中スクーリングへも参加しながら、リサイタルの準備も進めて大忙しだったことと思います。リサイタルの成功はもちろん、めざす道を実現できるよう応援しています。

三好さんから、2024年の公演予定について、新たに連絡をいただきました!

6月22日 The Kosciuszko Foundation(ニューヨーク)でソロリサイタル
7月27日・28日 香川県
11月10日 Carnegie Hall

The Kosciuszko Foundationはマンハッタンのど真ん中の会場とのことで、「とてもワクワクしています。」とのこと。
成功を祈っています!(2024年4月25日)