自分の体力や時間を自由に使えるNHK学園で、起立性調節障害と上手に付き合いながら音楽活動

――全日本学生音楽コンクール全国大会1位、おめでとうございます！
森さん：ありがとうございます。

――素晴らしい結果を得られた感想を聞かせてください。
森さん：このコンクールには中学2年生から参加しています。予選・本選・全国大会とあるのですが、全国大会に出場できたのは今回が初めて。結果に本当にびっくりしました。

――ご自身の大きな成長につながっていると感じることはありますか。
森さん：海外の先生のレッスンを受けてみてから自分で考えることが増えました。これまでは先生の言うことを忠実に行っていましたが、「作曲者が何を表現したかったのか」「自分は何を表現したいのか」といったことを考えるようになりました。

――フルートの好きなところはどこでしょうか。
森さん：キラキラした音色が好きです。

――フルートはいつから始めたのですか。
森さん：中学校に入る前に習い始めました。中学ではレッスンに加えて、吹奏楽部で吹いていました。

――NHK学園に入学したのは、音楽活動にもっと時間を使いたいと思ったからですか。
森さん：中学3年生の頃から起立性調節障害で朝起きるのが辛くなりました。音楽科のある高校に入学したのですが、12時くらいまで起きられないため単位の修得が難しく通信制高校への転校を考えたのです。家からより近い通信制も検討したのですが、通う日数が全日制並みだったので、自分の体力や時間を自由に使えるNHK学園を選びました。

――練習と、レポートの提出などの自宅学習はどのようにスケジュールしているのですか。1週間の過ごし方を教えてください。
森さん：3日練習しないときもあれば、6時間練習する日もあれば、毎日1時間練習するときもあって、気分によって変わります（笑）。レポートも同じですね。東京や大阪でレッスンを受けることもありますし、合宿もあるので、そういうときはレポートを前倒しで進めておくようにしています。オンラインでどこでも勉強を進められて自由が利くので、私にとても合っています。

――現在3年次生、卒業後はどうされるのですか。
森さん：入学のお誘いをいただいている大学もあるのですが、東京藝術大学に入学したいと考えています。

――将来の夢を教えてください。
森さん：いろんな楽器の演奏者がみんなで一つの音楽を作り上げていくオーケストラが好きです。オーケストラの団員として演奏したい、という思いと、ソリストも格好いいなと思うので、チャンスがあればソリストとして活躍したいという思いがあります。

――森さんの今後の活躍が楽しみです。まずは大学合格に向けて体調を崩さずに力を出し切ってください。朗報をお待ちしています！

森さんから志望していた東京藝術大学音楽学部器楽科へ合格したとの報告をいただきました！
合格おめでとうございます。
同じ目的を持つ仲間と切磋琢磨して、ますます素敵な森さんの演奏を聞かせてもらえることを楽しみにしています。
（2024年3月21日）