岸本葉子さん エッセイ好評連載中!

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2022.02.07

NHK学園イメージキャラクターで、エッセイスト、「NHK俳句」番組司会者としてもおなじみの岸本葉子さんによる書きおろしエッセイがスタートしました。

2022年、岸本さんが出会った新しい学びや体験、日々の暮らしを、岸本流の新しい挑戦を書き綴ってくださいます。

この春から、いっしょに新しいことをはじめてみませんか!どうぞお楽しみに。

 

「はじめまして、短歌。」   岸本葉子

俳句が趣味の私には、短歌は「気になるお隣さん」。

NHK学園短歌講座専任講師、藤島秀憲先生のご指導のもと、国立駅前のくにたちスクールで一首作る機会に恵まれました。

藤島秀憲先生といっしょに

藤島秀憲先生といっしょに

岸本葉子さんの句集とご著書

岸本葉子さんの句集とご著書

 

藤島先生のご説明では短歌は、私が俳句について本に書いたことと、共通点が多いそうです。

モノに語らせる、ストーリーよりシーンを描くなど。

藤島先生から、お題をいただきました。

「梅」と「初恋」。

欲張りな私は、一首に両方入れることにします。初恋がテーマなら、「初恋」という言葉を使わなくてもよいそうです。

短歌初挑戦の私には、いきなり三十一音にするのは無理そう。

が、助かることに、通信講座の教材が順々に導いてくれます。まずは詠みたいシーンを短い文に。

中学の卒業前、梅の咲く下校の道で、少し前を歩く男子の学生鞄の潰れた角を見ていたことを書きました。

片思いのまま消える恋ですね。

この中から使いたい言葉を選びます。

学生鞄の潰れた角」というモノはぜひ。

ここで藤島先生のご助言により大前進。

選んだ言葉から五七五七七の中の音数に近い音数のものをみつけます。

学生鞄の潰れたる」とすればちょうど七七! 残る五七五を組み立てて。

 

梅真白卒業近き吾が前を学生鞄の潰れたる角

 

 

「白し」の方が初恋らしいと、藤島先生のご添削。

たしかに。「真白」は満開や盛りの印象で「白し」の方が初々しい。。

 

梅白し卒業近き吾が前を学生鞄の潰れたる角

 

人生初の一首が完成!

何か学んでみたいというかたは、すでに親しんでいるものの一歩外へ踏み出すと、始めやすいと思います。

 

(つづく)

 

 

岸本葉子さん短歌体験の様子 <動画>