【岸本葉子さん取材エッセイ】心をつなぐ作品展・第35回書道展

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2022.05.16

岸本葉子さん書き下ろしエッセイ④

NHK学園イメージキャラクターキャラクターの岸本葉子さんが、ただいま開催中の「心をつなぐ作品展」を取材してくださいました!皆さんの思いのこもった作品展の様子を伝わります。

多彩でエネルギュッシュな作品展&書道ライブ

写経作品

写経作品

片山先生の俳句を石飛先生が揮毫された賛助作品の前で

片山先生の俳句を石飛先生が揮毫された賛助作品の前で

この日のもうひとつの楽しみは、書家の石飛博光先生と俳句の片山由美子先生の特別対談「書く・詠む~リズムを大切に~」

書と俳句の共通点が語られます。リズムが大事、意味だけでなく、ひと目見たときの造形的な印象がだいじなど、俳句も好きな私は「なるほど、そうか」と肯くことばかり。

お話に加え「書道ライブ」も。片山先生の句を、石飛先生がその場で揮毫し、手元をスクリーンに大写しにしていきます。

 

 

NHK学園の通信講座のお手本として、常々拝見している字の創作過程を、目の当たりにできるのです。
これが面白い! 立って書くことからして私には意外だし、専門家のお道具にも興味しんしん。毛筆と木を割いた筆とを、ガムテープでぐるぐる巻きにして束ねたものとか。

 

一面に咲き向日葵は個々の花 由美子

 

えっ、横書き? 石飛先生によると、横書きで、かつ中央を弓なりにふくらませ、地平線の広がりを表現した。墨は薄めて、優しい感じにしたと。

 

男らに畏友盟友初鰹 由美子

 

二本合わせた太い筆から、墨がボタボタボタッと紙に垂れたが、アクシデントではなく、それも創作。余白を作らず、字と字が固く寄り合うようにし、岩山のような感じを出したと、石飛先生。手元はもう見ておらず、全体の構成を見ているそうです。
書くにつれてのってきて、上着を脱いで、声を出し、紙もどんどん大きくなって。

大作の前でNHK学園篠原理事長とパチリ

大作の前でNHK学園篠原理事長とパチリ

八句で時間切れとなりましたが、もっとずっと見ていたかったほど。

書の自由さと熱さにふれて、エネルギーを分けてもらった1日です。