【NHKリレー講座】第1回開催「働くってどういうこと?~不安を抱えつつも、ここまで来られた話~」

5月20日に行われたNHKリレー講座第1回は、「NHKグローバルメディアサービス・ユニバーサルサービスセンター・生字幕グループ」の登嶋佑介さんを講師に迎え、「働くってどういうこと?~不安を抱えつつも、ここまで来られた話~」というテーマで開催されました。
東京本校・登校プラスの生徒、全国のオンラインプラスの生徒が参加しました。

冒頭では、登嶋さんから「働くことに、どんなイメージがありますか?」という問いかけがありました。(「Slido」を活用し、スマートフォンからリアルタイムで生徒からの意見共有を行いました。)
参加した生徒からは、
「大変そう」
「生きるためにやらないといけないこと」
「残業」
「お金」
など、働くことに対して少しネガティブな印象も多く挙がりました。
登嶋さんは、学生時代、社会に出ることへの不安や、普通の会社で働く自分の姿が想像できず、不安が膨らんでいたこと。「社会に出ることが怖い」「仕事をしたくない」という思いを抱えていたこと。
また、就職活動の時、多くの企業にエントリーしたものの、なかなか就職先が決まらず、「自分は社会に必要とされていないのではないか」と、プレッシャーに押しつぶされそうになりながら過ごしていた時期があったことなど、自身の学生時代の経験や挫折、就職活動での悩みについて率直に話してくださいました。
そんな中、唯一内定をもらえた現在の会社で、「報道カメラマン」、そして「字幕制作」の仕事に出会ったそうです。
字幕は、聴覚に障がいのある方や通勤・通学中の電車内や、音を出せない環境など、さまざまな場面で多くの人が利用しています。
字幕をつけるという仕事は一人で完成できることではありません。
・話された言葉を素早く文字にする人
・その文章の誤字を修正する人
・映像に合わせて字幕の位置を調整する人
・最後に全体を確認する人
多くの人が連携しながら、一つの字幕を完成させています。
近年では、ニュースやドラマ、映画だけでなく、インターネット配信など、字幕が活躍する場面はますます増えています。
「画面の向こう側にいる誰かに、正しく情報を届ける」
そんな大切な役割を担っていることに、生徒も強い関心を持った様子でした。
講座では、実際に登嶋さんが撮影・ナレーションを担当した映像も視聴しました。
映像を通して、そこに映る方々の思いや人柄、取材現場の空気感まで伝わってきて、映像はただ情報を伝えるだけではなく、人の気持ちや背景までも届けることができる――そんなことを感じられる時間となりました。
そして社会人9年目を迎えた登嶋さんから、こんな質問が投げかけられました。
「どうして9年間、この仕事を続けられたと思いますか?」
生徒からは、
「やりがいがあるから」
「取材で接した人たちに感化されたから」
「人のためになる仕事だから」
といった意見が挙がりました。
登嶋さんからの答えは、「社会に貢献していると実感できたから」ということでした。また、これから進路を考えていくうえで大切にしてほしいこととして、2つのアドバイスをしてくださいました。1つは、「今の生活の中で、“少しでも好きだ”と思えるものを大切にしてほしい」ということ。その“好き”という気持ちは、将来の進学や就職を考えるときの大切な出発点になります。もう1つは、「仕事を選ぶときには、“人のため・社会のためにどう役立てるか”という視点も持ってほしい」ということ。自分の仕事が誰かの役に立っていると感じられることが、仕事を続けていくうえでの大きなモチベーションにつながる。登嶋さんの言葉に、当日参加した生徒は深く聞き入っていました。

講座の最後には、最初「働くこと=大変そう」というイメージを持っていた生徒からも、
「仕事には人の役に立てるやりがいがあることを知った」
「仕事に対する気持ちが変わった」
「働くことへのイメージが少し前向きになった」
「知らなかった仕事を知ることができた」
といった感想が寄せられました。

講座後には、学校にある報道用カメラを使った体験も実施。
以前、報道カメラマンとして活動されていた登嶋さんのサポートのもと、生徒は実際に機材に触れる体験もしました。

NHK学園高等学校では、教科の学習だけでなく、社会や仕事について学ぶ機会を数多く用意しています。