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NHK学園高等学校

オンライン特別活動 「弱さとどう向き合う?」

広場恐怖症の写真家と考える「弱さとどう向き合う?」

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MCは数学科の小椋先生と国語科の畠山先生

12月23日(月)今年度5回目のInspier High(インスパイア・ハイ)が行われ200名を超える参加がありました。

「人生で一番つらい時に一番いいことが起きることがある」

今回お話を伺ったジャッキーさんは、グーグルマップのストリートビューで見つけた風景を、スクリーンショットで切り取り写真にしてアートとして表現するということを始めた写真家です。ニューヨークで個展も開いたジャッキーさんは、実は“広場恐怖症”という悩みを抱えていました。以前はスーパーへ買い物にでかけるといった外出や、飛行機など乗り物に乗ることも難しく、家からでられない状態が続いていたそうです。

(※広場恐怖症とは、閉じ込められたり、容易に脱出できない場所や状況に恐怖を感じる症状のこと)

外に出られないという悩みを抱えていた彼女は、あるイベントをきっかけに、ストリートビューでめぐりあった景色を写真にする楽しさに出会いました。外に出られないという“弱点”と思っていたことが、自分が夢中になれることをみつけるきっかけになったとジャッキーさんは語りました。弱さや弱点と思っていたことを否定するのではなく、前向きに向き合えたら、自分の新しい可能性をみつけることができ、自分を立てなおすことができたそうです。「人生で一番つらい時に一番いいことが起きることがある」ジャッキーさんは明るい笑顔で語りかけてくれました。

“弱さ”を個性に変えてみる

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自分の弱みと活かす方法を発表する小椋先生

 
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次に畠山先生が発表

 
 

動画をみたあとは、今度は自分自身について考え、意見をアウトプットする時間です。

Q:あなたの弱点はなんですか?そしてその弱みをいかして何をしますか?

「弱点は人前にでるのが苦手な所で、それを活かす方法は裏方でサポートすること」「弱点は考えすぎちゃうところで、活かし方は細かいところまで調べることができる」「弱点はすぐに飽きてしまうので、活かす方法はほかのいろいろなことにチャレンジできる」といった自分を分析する声が、生徒からいくつもあがりました。似たような悩みを抱えていても自分では考えつかない活かし方など、他の意見を知ることや共有できる、まさにインスパイア・ハイの魅力が発揮された時間でもありました。

 

カメラの裏側も見せちゃいます

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いつも画面ではMCの姿しかみることができませんが、実はこのインスパイア・ハイを届けるにあたって、画面の裏側でたくさんの先生たちが関わっています。時に天の声としてMCをフォローしたり、盛り上げたり。さながらテレビスタジオのような配信室です。「どうやったら生徒に楽しんで参加してもらえるか」「なにを機会にしたら、生徒が参加しやすくなるか」「どの意見を共有したら、みなで意見ディスカッションできるか」先生たちが常に議論しながら、回を重ねるごとにインスパイア・ハイの質を向上させていっています。

今年度最後のインスパイア・ハイ(6回目)は2025年2月28日(土)に「ロボット開発者と考える テクノロジーは人を幸せにする?」というテーマで行われる予定です。MCで登場するのは誰か、画面の向こうにいる天の声はどの先生だろうと、想像するのも楽しいかもしれませんね。