通信制高校が選ばれる理由2026年度版~学校選びの視点~
- 通信制高校とは
「うちの子に合う高校がなかなか見つからない。」「毎日の通学が難しいけれど、高校は卒業させたい。」保護者の方々からこうしたご相談が増えています。文部科学省の学校基本調査によると、通信制高校の在籍者数は30万人を超え、高校生のおよそ10人に1人が通信制課程を選ぶ時代になりました。私立の高校に限ってみると6人に1人が通信制高校の生徒という割合です。
この記事では、「学び方の多様化」「単位制のしくみ」「進学相談や学習支援」の3つの視点から、通信制高校が選ばれる背景を整理します。NHK学園高等学校が60年以上の通信制教育で培ってきた知見もあわせてお伝えします。
通信制高校が選ばれている背景と選び方のポイント
- 通信制高校の在籍者数は30万人を超え、高校進学の一般的な選択肢として定着しつつある
- 単位制のしくみにより、生徒は自分のペースで履修科目や学習計画を調整できる
- 不登校経験やスポーツ・芸術活動との両立など、多様な背景を持つ生徒が通信制高校を選択
- 高校卒業資格の修得にとどまらず、卒業まできめ細かくフォローしてくれる学校も
- 学校選びでは卒業条件や学費に加え、スクーリング時の雰囲気を直接確認することが大切
通信制高校とはどのような学校か
通信制高校とは、全日制・定時制と並ぶ高等学校の教育課程のひとつです。自宅学習を中心に、主にレポートの提出、スクーリング(面接指導)への参加、試験の3つで学習を進めます。NHK学園高等学校の場合はこの3つに加えて「NHK高校講座」の視聴による学習があります。
卒業時に得られる高校卒業資格は全日制や定時制と何ら変わりません。登校回数を抑えながら、生徒自身が生活や目的に合わせて学習計画を立てられる点が大きな特徴です。
働きながら高卒資格をめざす方、心身の事情で毎日の通学が難しい方、スポーツや芸能活動と両立したい方など、さまざまな背景を持つ生徒が通信制高校を選んでいます。
※通信制高校についての詳しい説明は「通信制高校とは」ページで詳しく解説しています。ご参照ください。
なぜ通信制高校を選ぶ家庭が増えているのか
通信制高校の在籍者数が増加している背景には、学び方の多様化への意識の高まりがあります。全日制の過密なスケジュールに疲れを感じたり、教室での一斉授業になじみにくかったりする生徒にとって、自宅中心の学習スタイルが自分に合った選択肢となっています。
NHK学園高等学校のスクーリングの様子を見ても、生徒を型にはめず、学びの多様化に対応していることが選ばれる理由のひとつ」と分析しています。少子化が進む中でも通信制高校の新設が相次いでいるのは、こうしたニーズの広がりを反映しています。
文部科学省も「不登校特例校」を「学びの多様化学校」と名称変更したことに代表されるように、多様な学びの場をにおいて子どもたちを育んでいくことを重要視しています。さまざまな面から通信制教育の役割が見直されています。
単位制が保護者に安心感をもたらす理由
多くの通信制高校が採用している「単位制」は、一人ひとりが自分の速度や取り組み方で学びを進める制度です。生徒はその年度に学ぶ科目を自分で選び、74単位以上を修得すれば卒業が認められます。
全日制で採用される「学年制」では、一部科目の単位が取れなかった場合でも。その学年をもう一度やり直す必要がありますが、単位制であれば未修得の科目だけを翌年度に履修し直すことができます。一部の都道府県では、定時制高校の制度を用いて小・中学校での不登校経験者や能力を十分に発揮できなかった生徒向けの公立高校(東京都のチャレンジスクールや埼玉県のパレットスクールなど)を開校していますが、教室に行き、授業を受けることができない限り単位の修得は望めません。通信制高校の場合は、そもそも自宅での学習が中心であるため、登校の頻度がぐっと減らせます。この柔軟性が、思うように登校できるか不安を持つ生徒や保護者にとっても安心材料となっています。
NHK学園高等学校は広域通信制・単位制の普通科です。全国どこからでも入学でき、転入学・編入学の場合は前の学校で修得した単位を引き継ぐことも可能です。
「学びの多様化学校」とは
通信制高校を検討する保護者の方々の中には、お子さまの不登校を経験されている方も少なくありません。毎日の通学が負担になる生徒も、通信制であれば自宅での学習を中心に、少しずつスクーリングに参加していく形で学びを続けられるからです。
NHK学園高等学校では、学びの多様化学校(不登校特例校)として文部科学省の認可を受けたライフデザインコースを設置しています。1年次は年間2〜4日のスクーリングから始め、2年次・3年次と徐々に登校日数を増やしていく少人数の積み上げ型カリキュラムです。
不登校の経験がある生徒はライフデザインコースに限らず在籍しています。これまで通っていた中学校や前に在籍していた高校では学校に行くことがつらい、教室に入れないと感じていた生徒の中にも、NHK学園高等学校に入学後は、登校できている、教室にも不安なく入ることができるという生徒がたくさんいます。一方で、「家から出るのもつらい」「教室に入るのに心理的な抵抗が大きい」という方もいます。「ライフデザインコース」はそんな方に向けたコースです。スクーリングの開始時間は地域により異なりますが、例えば東京本校なら午後からなど、比較的遅めの設定です。1年次のスクーリングが少ないほか、苦手意識を持つ生徒の多い体育は2年次から始まるなど、登校のハードルを低くする工夫が数多くされています。
スクールカウンセラーやソーシャルワーカーなど専門スタッフが在籍し、心理面のケアを含めた支援体制が整えられているのも、「ライフデザインコース」に限らず、多くの生徒や保護者が評価している点です。
通信制高校の進学相談と学習支援のしくみ
通信制高校での学びにおいて、保護者が気になるのは「一人でレポートをこなせるのか」「卒業後の進路は大丈夫か」という点ではないでしょうか。この不安を和らげるために、多くの通信制高校では担任制や個別の学習支援を設けています。
NHK学園高等学校では、どのコースでも担任がつき、電話はもちろんネット学習システムのチャットを通じて気軽に相談できる体制を整えています。進学・就職サポートでは、「学びみらいPASS」の適性診断を活用し、教科学力だけでなく多面的な力を可視化して指導に役立てています。
NHK高校講座と独自のネット学習システムを組み合わせることで、レポート提出の進捗管理や学習リズムづくりをサポートしています。保護者の方にもシステムにログインするためのID/パスワードを発行していますので、お子さまの学習状況を確認することも可能です。
さらに、「オンラインプラス」や東京本校で募集する「登校プラス」のレポートアシストを活用することで、通信制高校の学習の要であるレポートの提出に不安のある生徒や高校の学習に不安のある生徒のサポートを行っています。
通信制高校とサポート校のちがいを知る
通信制高校について調べていると、「サポート校」という言葉に出会うと思います。サポート校は学校教育法で定められた高等学校ではなく、通信制高校に通う生徒の学習を補助する塾や予備校のような存在です。
サポート校に在籍するだけでは高校卒業資格を取得できません。サポート校は日々の学習の指導、通信制高校は高校卒業資格の認定と役割分担をしているため、通信制高校とサポート校の両方に入校が必要になります。当然ながら、学費もそれぞれに発生しますので、学校選びの際には、この点をよく確認することが大切です。
サポート校の必要ない通信制高校の場合でも、提示している学費にスクーリングの参加費が含まれていないケースや、別途体操着や制服、標準服の費用などが必要になる場合もあります。生徒募集要項などの手続き資料にしっかりと目を通し、総額としていくら必要になるのかを確認することが大切です。
NHK学園高等学校では、レポート指導を含むすべての学習サポートを校内で行っています。サポート校を併用する必要はなく、本学だけで単位修得から卒業まで完結できるしくみです。
学校選びで保護者が確認したいポイント
通信制高校の数が増える中、保護者は家庭の方針やお子さんに合わせた学校選びの基準を持つことが重要です。まず確認したいのは、卒業に必要な単位数やスクーリングの頻度・場所、学費サポートの制度です。
さまざまな通信制高校が開校する中で、通信制高校からの転入学も多くなりました。NHK学園高等学校も他の通信制高校からの多くの転入学生を迎えています。転入学を検討されている保護者の方とお話をしていてよくお聞きするのが以下のようなケースです。
・「今なら間に合います」などのことばで出願の判断をせかされて、十分な検討ができないまま入学した
・資料に出ていた学費と実際の学費に違いがあり、教育内容に学費が見合わないと感じた
いずれも、学校に対する信頼感が慎重な判断をしようという意識を覆ってしまった結果ではないかと感じます。
2003年の構造制度改革に基づき、地域振興や教育の多様化を目的に民間企業の通信制高校運営が認められるようになりました。通信制高校の中には株式会社が運営する学校も多く、従来の学校のイメージとは異なる姿勢で学校経営を行われている場合もあります。こうした変革は教育の多様化という意味で大きな恩恵をもたらしています。一方で、株式会社が行う教育サービスという点で、利益を追究する傾向が色濃く、保護者の方の意識ともギャップが生まれているようにも感じます。塾や予備校、もしくはその他のサービスを選択する時と同様に、与えられるサービスと学費のバランスを踏まえて、多角的に比較検討する必要があるのではないでしょうか。
お子さんに最適な学校を選ぶために、説明会や相談に訪れるだけではなく、スクーリングの日に学校を訪れ、先生と生徒がどのように関わっているかを確認することをおすすめします。「学校の雰囲気」は入学後のミスマッチを防ぐうえで大きな判断材料になります。
お子さまの現在の心身の状態に合った環境であるかどうかも重要です。入学時にはゆとりを持ち、在学中にやりたいことをプラスしていける学校を選ぶ視点を持つと、3年間を安心して過ごせる可能性が広がります。
まとめ:通信制高校は多様な学びを支える選択肢
通信制高校は、学び方の多様化が進む中で、保護者にとっても生徒にとっても現実的な選択肢です。単位制の柔軟性、不登校経験への対応、進学相談や学習支援の体制を比較検討することで、お子さまに合った学校を見つけやすくなります。
NHK学園高等学校では、60年以上の通信制教育の実績を土台に、一人ひとりの学びに寄り添う環境づくりを大切にしています。転入学・編入学のご相談も随時受け付けています。ぜひ学校見学や個別相談で、雰囲気を確かめてみませんか。
通信制高校が選ばれる理由についてのよくある質問
通信制高校の卒業資格は全日制高校と同じですか
はい、通信制高校で得られる卒業資格は全日制・定時制と同じ「高校卒業資格」です。学校教育法に基づき、3年以上の修学と74単位以上の修得が卒業の要件となっています。
通信制高校にはどのくらい通学する必要がありますか
スクーリングの頻度は学校によって異なります。NHK学園高等学校のスタンダードコースでは月1〜2回開催するスクーリングへの参加が基本です。単位修得に必要なスクーリングへの出席は科目により異なります。集中スクーリングを活用すれば、年間の登校日数をさらに抑えることも可能です。
不登校の経験があっても通信制高校に入学できますか
もちろん入学できます。通信制高校は不登校を経験した生徒にも広く門戸を開いています。NHK学園高等学校の学びの多様化学校として開設しているライフデザインコースでは、少人数の環境で年2〜4日のスクーリングから始められます。
通信制高校から大学に進学することはできますか
もちろん可能です。通信制高校の卒業資格は全日制と同等ですので、大学受験の出願資格があります。NHK学園高等学校では、指定校推薦枠を持つ多くの大学・専門学校と連携しており、進路指導の体制も整えられています。
NHK学園高等学校ではどのような学習サポートがありますか
NHK学園高等学校では、すべてのコースで担任がつき、電話やチャットでの相談に対応しています。NHK高校講座とネット学習システムを活用した効率的な自宅学習に加え、オンラインプラスでレポート提出の支援や多彩な講座を受講できます。東京本校では学校に登校して活動に参加する登校プラスを用意しています。