NHK学園から大学・大学院へ進学し法学を学んで弁護士の道へ 卒業生・臼杵裕佳子さん
- スタンダードコース ベーシック
ベーシックコース(現スタンダードコース)卒業生
ドイツへのバレエ留学を念頭にNHK学園へ入学
臼杵さん:私は2013年4月にNHK学園に入学しました。当時、クラシックバレエをやっていて、中学3年生のときには2013年9月からドイツに留学することが決まっていたのです。そこで、留学と日本の高校の勉強が両立できるNHK学園への入学を決めました。
帰国後は海外生から現スタンダードコース生に変更
臼杵さん:はい。法学部をめざして受験勉強を始めてからは、スクーリングの日が気分転換になっていました。2年次のときの学園祭では、なんちゃって制服を着て模擬店巡りをしたのが楽しい思い出です。3年次のときの運動会も懐かしい思い出です。
弁護士をめざした理由
臼杵さん:もともと勉強することが嫌いではないので、帰国したら何か勉強したいと思っていました。まっさきに頭に浮かんだのが弁護士だったのです。中学の時に裁判傍聴の機会があったことと、天海祐希さんが主人公を演じていた「離婚弁護士」というテレビドラマのファンで、女性が法律を盾にして戦う姿がかっこいいと感じたことがありました。自分自身がドイツに留学中、悩みがあっても相談できずに苦しかった経験も影響しているのかもしれません。あの頃にちょっとでも相談できたら、どんなに気持ちが楽になったか、という思いが「人の話を聞いてあげたい」というかたちで弁護士という仕事の選択につながっているように思います。
大学法学部、法科大学院での学び
臼杵さん:日本大学は司法試験対策を備えている大学ということで選んだのですが、先生の面倒見がよくて、一人ひとりをよく見てくれました。ゼミにもOBの弁護士の方がいらしてくれたり、先生やOBが相談に乗ってくれたり、とても助けられました。
弁護士の仕事のおもしろさ、難しさ
臼杵さん:個人が相手の場合には、離婚問題などその方の人生が私たちの肩にかかっています。怖さもありますが、事がうまく運ぶとお礼を言ってもらえるやりがいのある仕事です。人生の局面に立ち会って、人の生き方を知るというなかなかない経験をさせてもらっています。企業や学校などが相手の場合には、働いている人、生徒、先生、保護者などを守っている経営者の大変さを助けることができる点がやりがいです。
「弁護士はハードルが高い」と考えている中高生へ
臼杵さん:確かに合格まで時間もお金もかかる道ではありますが、弁護士だから偉いとか、近寄りがたいということではなくて、私は弁護士という仕事は「依頼者と一緒にどうしたらいいかを考える仕事」だと思っています。もちろん、法律のアドバイスが本業なのですが、「どう生きていったらいいか」「どうしたいか」を解きほぐすカウンセリングのような仕事です。勇気をふりしぼって相談に来てくださった方が「話を聞いてもらってよかったです」と言ってくれたときは、この仕事に就いてよかった、と思う瞬間です。
弁護士という職業にやりがいを感じている臼杵さん
〈先輩からのメッセージ〉
「私、家では勉強が進まないんです」と教えてくれた臼杵さん。法科大学院時代もそのために大学の自習室に通っていたそうです。自分ができる方法を見つければいいのだから「自宅ではなかなかレポートが進まない」という生徒も心配しないで!と励ましのことばをいただきました。臼杵さん、ありがとうございました!