ようおいでたなもし 松山俳句通信【第20号】

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2020.07.20

松山の俳句伝道師 伊予吟会 宵嵐(いよぎんかいよいらん)さんから、20回目となる「松山俳句通信」が届きました!ありがとうございます。

なんと、宵嵐さんはすでにNHK全国俳句大会のみならず、短歌大会にもご投稿なさったとのこと。暑くて熱い夏がもうそこまで来ていますね。

本日のお話しは「三津の渡し」です。

※「おいでたなもし」とは、松山市の方言で「いらっしゃい」の意味です。

三津の渡し

松山の海の玄関口、松山観光港から電車に乗り換え、三つ目の港山駅で下車します。一見何もない住宅街なのですが、海の方に歩いていくと「これより先100メートルで行き止まり」という看板。

 

 

さらに進むと「三津の渡し」に到着します。松山市のHPによると、この渡しは市道高浜2号線の一部として、松山港内港地区の三津と港山の間約80mを結ぶ渡船で、年中無休・無料で年間約4万人の方が利用しているそうです。

 

 

その起源は室町時代にまでさかのぼり、港山側にあった港山城への物資輸送や三津浜側にあった洲崎の浜に毎朝食料を調達するため利用したのがはじまりなのだとか。

 

 

江戸時代の俳人小林一茶が、句会に参加するため乗船したという言い伝えが残っており、最近では、映画「がんばっていきまっしょい」のロケにも使われました。

秋風や高井のていれぎ三津の鯛

正岡子規

子規が故郷を詠んだ句にも三津のことが出てきます。乗船すると一瞬松山城が見えるのがポイント。わずかな時間ではありますが、潮の香を胸いっぱいに吸い込んで幸せな気分になれます。。

 

そして下船してぜひ三津の商店街を歩いてみてください。そして松山特有のお好み焼きである「三津浜焼き」を食べて帰りましょう。