ようおいでたなもし 松山俳句通信【第16号】

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2020.02.07

俳都松山の伝道師 松山在住の伊予吟会 宵嵐(いよぎんかい よいらん)さんから、お便りが届きました!今回は「椿まつり」のお話。

わたしも椿は大好きです。宵嵐さん、よろしくお願いします!

※「おいでたなもし」とは、松山市の方言で「いらっしゃい」の意味です。

伊予路に春を呼ぶ「椿さん」

松山の人に春の風物詩を聞けば、「伊予路に春を呼ぶ」と言われている椿まつりを口にする人が多いと思います。

松山市の椿神社(伊豫豆比古命神社)で3日間開催され、期間中は県内外から約50万人が参拝します。

私はこの地域の出身ですので、期間中は小学校が休みになって、友達や家族と一緒に祭りに出かけました。

旧暦正月8日を例祭日とするせいか、椿さん(椿まつり)の頃がもっとも冷え込むと言われており、実際に椿さんが終わると温かくなります。

椿神社には女の神様が祀られており、カップルで行くと嫉妬されて別れるという噂もありました。

ちなみに愛媛県の由来となったのは、古事記の「伊予ノ国を愛比売(えひめ)と謂ひ」という記述ですが、愛比売(えひめ)は伊予の国にやどる女神であり、椿神社に祀られているのです。

そしてこの神社は俳句ともご縁があります。境内の至る所に句碑が奉納されているほか、期間中は椿まつり俳句大会が催され、大賞作品には、なんと句碑が建立されるという特典が付くのです。

また、駐車場の方に回り込むと、俳句甲子園の個人最優秀作品の句碑も並んでいます。

賽銭のひゞきに落る椿か奈
正岡子規

 

東京に居た子規が故郷を偲んで詠んだ一句も残っています。春を呼ぶ椿さんに是非お越しください。