講師のご紹介
〈プロフィール〉
昭和47年生れ。高野山大学文学部密教学科卒業。松尾榮宗教美術院主宰。平成14年よりNHK学園「写仏」講座の添削講師を務める。
【松尾隆康先生からの言葉】
「写仏は写経と同じです。仏の尊い教えを文字に示したのが経典、絵図に示したのが仏画や仏像です。写経も写仏も、仏の教えを心を込めて写しかくという意味で、心の行とも言えます。とくに仏画や仏像は礼拝の対象ですから、感謝の気持ちで描くことが大切です。写仏の心構えは、上手に描こうとせずに、無心にただひたすらに写し描くことにあります。最初の1~2年はできるだけ多く描いて、たくさんの仏と向き合ってください。」
受講者の方の声
写仏に親しみ、自分に向き合う豊かな時間を体験していらっしゃいます
■写仏がこんなに楽しいとは思っていませんでした。ただ線をなぞる、仏様を写すというだけでなく、自分の身近にいつも仏様がいて見守ってくださっている安心感があります。これからも続けていきたいです。(三十代女性)
■古希も過ぎ無職になって三年。時間をもてあますことなく過ごせるのは、写仏に出会ったからと感謝しています。今日はここまで描こう、明日は気を引締めて描こうと、写仏に取り組む日々に満足感でいっぱいです。(七十代男性)
■主人の七回忌を済ませ、心の支えと無心になって過ごせる何かがほしいと思っていたとき、写仏を学ぶ機会に恵まれたのです。お陰様で仏さまのご加護をいただき、毎回作品を提出することができました。今では写仏することが、毎日の励みとなっています。(七十代女性)
■私は写仏が好きです。下絵に向かって一心に筆を走らすときは、本当に無我の境地、楽しいひとときです。体の悪いこと、嫌なこと、すべてを忘れてただひたすら写し描きます。ときに線がずれてしまったり、太くなったり、思うようにいきませんが、これも行だと思って描き続けています。(八十代男性)
受講者作品です
七福神
不動三尊
釈迦如来
下絵を丁寧になぞれば、必ず完成します。
初心者に描けるのだろうかという不安をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。「入門コース」は、墨一色で線を写し描きします。写仏のコツは、とにかくゆっくりと丹念に線を写すことにつきます。複雑な模様があっても、下絵を丁寧になぞれば必ず完成できるのです。一心に描くうちに、仏さまが薄紙の上に浮かび上がってきたときの喜びはたとえようもありません。
さらに「彩色と水墨」コースでは、彩色や淡墨を施すなどの技法を学び、写仏した作品を美しく仕上げます。
※無料でお送りする「案内書」と同じものがご覧になれます(NHK学園のページを離れます)。