年1回の祭典。第22回 NHK全国短歌俳句大会。結果発表年1回の祭典。第22回 NHK全国短歌俳句大会。結果発表

コロナ禍で日常にさまざまな制限がある中、
日本全国また海外からも、短歌 24,723首、俳句 49,264句もの作品が集まりました。
感染拡大防止の取り組みが長期にわたる現状を鑑み、
例年のNHKホールでの公開による開催を中止いたしましたが、
各賞受賞作品や特選者の喜びの声をご紹介いたします。
みなさんの今の思いが込められた作品をどうぞ味わってください。
なお、上位作品の紹介を中心とした番組をNHK Eテレにて放送いたします。
NHKとNHK学園では、短歌・俳句の裾野を広げるよう引き続き努めてまいります。

番組の放送予定について(Eテレ)

  • 第22回NHK全国短歌大会 放送日 2021年2月21日 午後2:30〜3:30
  • 第22回NHK全国俳句大会 放送日 2021年2月28日 午後3:15〜4:15

※放送内容や放送日時は特別番組などにより変更・休止する場合がございます。

全国短歌大会 大賞作品全国短歌大会 大賞作品

  • 目より下覆ひしままの授業にも笑ひは起る六月の午後 菅野公子(茨城県)目より下覆ひしままの授業にも笑ひは起る六月の午後 菅野公子(茨城県)
  • モーツァルトの鬘のやうな雲湧きて老人ホームは〈お誕生会〉 荻原信子(埼玉県)モーツァルトの鬘のやうな雲湧きて老人ホームは〈お誕生会〉 荻原信子(埼玉県)
  • ウイルスの記事ひとつなき一枚を選りて折りたり端午の兜 加藤三雄(岡山県)ウイルスの記事ひとつなき一枚を選りて折りたり端午の兜 加藤三雄(岡山県)

全国俳句大会 大賞作品 全国俳句大会 大賞作品

  • 木々の影深く沈めて冬の水 川副康孝(東京都)
  • 銀漢や未来は生まぬ砂時計 久永のり尾(鹿児島県)
  • 拭き上げて雪の匂ひの生家かな 冬魚(東京都)

特選者の喜びの声 特選者の喜びの声

結果発表

特選受賞者の皆様に、ご受賞の感想や短歌への思い、大会へ期待することなど伺いました。「特選作者の横顔と選者からのメッセージ」に皆様をご紹介しています。

短歌大会 入選作品

短歌大会受賞者 喜びの声

入退院を繰り返した年でした。家族から「生きていてよかったね」と手をたたいてもらいました。
一月になると卒寿です。
「NHK短歌」放送を見ることで勉強をし始めました。最初の投稿で放送テキストに載ったことで意欲が高まり、欠かさず放送も投稿も休みませんでした。結果はがっかりすることのほうが多かったのですが、積み重ねです。
加賀美幸子さんの朗読で作品が放送されるのが長年の夢でした。数えきれないくらい投稿してきました。あと何度投稿できるか分かりませんが、今のまま続けていきます。

西村佳津子さん

三回目の特選は、とても嬉しかったです。夫も十年ほど前に特選を受賞。それ以来、折々投稿をしておりました。このたびの私の特選内定通知に夫は「あわせて四回」と呟いていました。
二十年ほど前、一生続けられる趣味をと中学より好きだった詩歌を始めました。コロナ禍の自粛の下、大学時代の友人八人でライン短歌を始めました。「短歌は楽しむこと」とあらためて認識しました。NHK学園短歌実作コースでは諸先生方のご指導に目から鱗の思いでした。
NHK大会は華やかで、お年を召された方々も「あの舞台を一度は踏んでみたい」と目標にされ、毎年投稿されています。コロナ禍が過ぎれば再開していただきたいです。

岡本留音紗さん

身に余る光栄と感激しております。ありがとうございます。ひとり暮らしの父は私の歌が発表されるのを楽しみにしているようで、会いにいくたびに「いつなのか?」と尋ねられます。
三十数年前、俵万智さんの『サラダ記念日』が出版され、こんな短歌があるんだと衝撃を受けました。同い年、同じ職業だったこともあり、影響を受けて口語短歌を少し作ったりしました。月日は流れ、六~七年前に穂村弘さんの短歌を読んだり、インターネットの情報に触れたりするようになって、日常的に短歌を詠む習慣ができました。
はじめて大会に参加した年にステージに元同僚の姿を見つけ、「いつか私もそこに立てたら」の思いで投稿を続け、今回の念願の特選をいただき嬉しい限りです。

菅野公子さん

俳句大会 入選作品

俳句大会受賞者 喜びの声

特選受賞は、とても嬉しいです。
今回の作品は少し影のある句なので、そういう句は特選には選ばれにくいのかなと思っていたので喜びと同時に驚きました。
俳句をはじめたきっかけは、高校で文芸部に入部したことです。大学時代は俳句から離れていましたが、社会人になり、手軽にできる趣味として再びふれるようになりました。現在はNHK俳句などの公募への投稿を主にしています。これからもマイペースで俳句を詠んでいきたいです。

嫉妬林檎さん

東京在住時には、よくNHK全国俳句大会を妻と一緒にNHKホールで観覧したものでした。その時の特選の方々の晴れがましい姿に感激していました。
それから二十年近く夢ではないかと思う賞に浴し、夫婦して喜びあいました。
今回は中止になり、残念でたまりません。
還暦近くに仕事ばかりで何か勉強してみたいと思い、NHK俳句購読やNHK学園講座を受講しましたが、転勤で中断、定年退職後鹿児島に帰り、地域の公民館講座から地方の俳誌句会に参加十五年。よき先生のご指導を受け、毎月句会三ヵ所を楽しんでいます。私にとり俳句は日記であり、「十七文字に詩を」目指して生涯続けたいと思っています。初歩の頃、NHK学園で丁寧に添削していただき感謝です。

久永のり尾さん

以前、一度投句し、二句入選したことがあります。そのときにNHKホールに観覧にまいりました。毎年、全国大会の様子をテレビで拝見しておりますが、先生方の選評はたいへん勉強になります。また、入選作品集を読むと熱気と活気が感じられ自分も頑張らなくてはという気持ちになります。句作に励み、また投句したいです。

冬魚さん

句友達と毎年一月のNHKホールの大会に行き壇上の特選の方々を遠い存在と見ておりましたので本当に驚きました。家族の喜ぶ様子に、続けてきたご褒美をいただいたような思いでおります。また学園の俳句実作コースに五年間、丁寧な添削をいただき基本を学ぶことができました。世界全体が手探りの日々、私に俳句という楽しみがあることに感謝しております。

佐藤茉さん

「入選作品集」のお知らせ 「入選作品集」のお知らせ

全入選・入賞作品は『入選作品集』に掲載しております。
ご希望の方には、短歌・俳句それぞれ一部1,500円(税・送料込み)で販売いたします。
俳句の「龍太賞」部門の入選作品集は1,000円(税・送料込み)で販売いたします。

申込方法

お葉書またはFAXで、①購入希望の作品集名(例:第22回NHK全国短歌大会作品集)②冊数③ご住所④お名前⑤お電話番号をご記入の上、NHK学園教材サービスへお送りください。お電話でも受け付けます。
作品集と合わせて振込用紙をお届けいたしますので、到着後14日以内に代金をお支払いください。

「入選作品集」お申込先

〒186-8001
NHK学園 教材サービス係

電話
042-572-3151(代) 
9:30〜12:00・13:00〜17:30 
土日祝を除く
FAX
042-501-0807(24時間受付)

次回の題と作品募集について 選者による選評

次回の題は「行」です。
自由題とあわせて、「行」の漢字をいれた作品をお待ちしております。(2021年7月から募集開始予定です)

NHK全国短歌・俳句大会とは

NHK全国短歌俳句大会は1999年、それまで「NHK学園全国俳句大会」「NHK学園全国短歌大会」として運営していた大会を、NHKとNHK学園の共催としてスケールアップして開催するようになったことが始まりです。東京・渋谷のNHKホールで行われた大会には、短歌と俳句の両日で3,000名を超える愛好者の方々が集まる、大規模なイベントとして定着しました。

「特選」に入ると選者と共に舞台に登壇、作品が紹介されインタビューなどが行われます。当日の模様はNHK「Eテレ」にて後日放送されます(ダイジェスト版)。「いつかはNHKホールの舞台へ…」を目標に、日々精進されている方もいらっしゃいます。

※第21回大会の模様(2020年1月開催)