「第34回 生涯学習写真展」受賞作品のご紹介

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2024.02.16

「第34回 生涯学習写真展」の受賞作品と審査員講評をご紹介

 

 

NHK学園大賞「ソレ行け!」 佐藤 刻彦

NHK学園大賞「ソレ行け!」 佐藤 刻彦

【NHK学園大賞】

「ソレ行け!」 佐藤刻彦 様(埼玉県)

■審査員講評【熊切大輔 審査員】

■撮影地:千葉県佐原市

一瞬おとなしい作品かなと思いましたが、見ていくうちにジワジワと魅力が見えてきました。少年たちの真剣な表情の中で一人だけカメラ目線。その目力の強さに引き込まれました。祭り全体を見せて説明的にせず、表情だけを大胆に切り撮った思い切りの良さが作品の力になりました。

 

日本写真協会会長賞「暗雲 嵐の前兆」 渡邊 規

日本写真協会会長賞「暗雲 嵐の前兆」 渡邊 規

【日本写真協会会長賞】

「暗雲 嵐の前兆」 渡邊 規 様(神奈川県)

■審査員講評【熊切大輔 審査員】

■撮影地:沖縄県大宜味村

海と空それだけですが、だからこそバランスや仕上げが肝になります。雲の表情が魅力的な状況で海を少なく空たっぷりの構図バランスが良いです。そしてそのデティールをだけを強調するためのモノクロームの選択が雲の力強さを演出することができました。

 

NHK賞「朝つゆの中で」 山﨑 一順

NHK賞「朝つゆの中で」 山﨑 一順

【NHK賞】

「朝つゆの中で」 山﨑 一順 様(群馬県)

■審査員講評【清田一樹 審査員】

■撮影地:栃木県高根沢町

葉や蝶の身体を透過した光がとても美しく、また暖かさも感じる写真です。蝶が抱きかかえている様な大きな水滴が集めた光が太陽の恵みを感じさせます。蝶の羽全体を入れずに思い切り寄った構図が素晴らしく、マクロレンズの特に狭い被写界深度内にうまく水滴と蝶を捉えています。

 

NHK学園優秀賞「食う」 藤井 則子

NHK学園優秀賞「食う」 藤井 則子

【NHK学園優秀賞】

「食う」 藤井則子 様(新潟県)

■審査員講評【清田一樹 審査員】

■撮影地:自宅の庭

大きく口を開けたカエルの口から何かが出てきたのか!?と思ったら、その逆でした。作者の観察眼と並々ならぬカエルへの興味を感じる写真です。口元にフォーカスも合って、雨上がりの葉の色もきれいに表現され、背景や右端のバラの茎のボケが奥行きを感じさせます。何よりカエルが無事食事を平らげたのか気になる所です。

NHK学園優秀賞「少年」 山下 修司

NHK学園優秀賞「少年」 山下 修司

【NHK学園優秀賞】

「少年」 山下修司 様(徳島県)

■審査員講評【熊切大輔 審査員】

■撮影地:徳島県北島町

お孫さんのポートレート。小さい頃は可愛い可愛い写真のオンパレードだったでしょう。しかし成長し大人びた表情はその撮り方も変えなければなりません。力強い目線。背景を黒く落とし男らしさが演出できています。テーブルの写り込みを印象的に活かすことができました。

審査員特別賞「ハロウィンの会話」髙松 範

審査員特別賞「ハロウィンの会話」髙松 範

【審査員特別賞】

「ハロウィンの会話」髙松 範 様(神奈川県)

■審査員講評【熊切大輔 審査員】

■撮影地:神奈川県 大船フラワーセンター

スナップ写真は偶然そう見えた、を表現できる楽しさがあります。骸骨が2体、真剣に話をしているように見えます。不気味なはずですが、ハロウィンの華やかな飾り付けを絡ませて楽しげに表現できています。手前の飾りを前ボケに使い、ヒソヒソ話感も演出できています。

審査員特別賞「新聞をヨム日」小出 由美

審査員特別賞「新聞をヨム日」小出 由美

【審査員特別賞】

「新聞をヨム日」小出由美 様(沖縄県)

■審査員講評【清田一樹 審査員】

■撮影地:沖縄県那覇市

子供の日常の何気ない仕草かもしれませんが妙に大人っぽく見え、そのギャップが見どころになっています。顔への正確なフォーカスの他、浅い被写界深度を使った前ボケと背景ボケで主役の存在感が増しています、頭を切ったフレーミングも秀逸です。カメラを意識させずにスナップした作者の技量が光ります。

 

富士フイルム賞「童心に帰る」 世古 道也

富士フイルム賞「童心に帰る」 世古 道也

【富士フイルム賞】

「童心に帰る」 世古道也 様(三重県)

■審査員講評【熊切大輔 審査員】

■撮影地:三重県志摩市

海女さんの撮影会のようです。その潜る姿は画になるものですが、その合間の出来事でしょうか。楽しそうに水遊びする自然な姿が活き活きとしています。逆光をうまく活かし、海の爽やかさが感じられます。イベントなどはオフタイムに良い表情が撮れたりするものです。

 

富士フイルム賞「静寂」古森 貞紀

富士フイルム賞「静寂」古森 貞紀

【富士フイルム賞】

「静寂」古森貞紀 様(茨城県)

■審査員講評【清田一樹 審査員】

■撮影地:山形県 白川湖

水面の反射像による水平の対称性の他、主題となる2本の木も左右対称に見える画面構成で大変計算が行き届いています。さらに霧や薄日の効果もあり、とても幻想的なイメージです。深い被写界深度を活かしたち密な描写で、露出、色調のコントロールが難しい状況ですが霧にかすむ木々と新緑の美しさが表現されていています。

 

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